『演劇計画』は、2004年度より始まった、京都芸術センターで舞台芸術作品を生み出す長期的視野に立ったプロジェクトです。従来の劇団・カンパニーといった集団の枠を超えて集う個々の才能を、上演の担い手として育成することで、舞台芸術に新たな未来を提示します。

このプロジェクトでは、特に演出家を発掘・育成することに焦点を当て、〈演出〉とは何かを問いかけていきます。時代の感覚を受け止め、上演を魅力的なものにする力を持つ演出家の存在を起点として、様々な才能がここ京都に集い、同時代の感覚に満ちた作品を生み出すことを目指しています。


劇の時間・劇の言葉・劇の身体

―「劇」とはどのようなものだろうか?
現在の社会で自分や他人に影響を及ぼすような表現を経験したいと考えたとき、芸術は有効な手段として創り手にも受け手にも魅力的に映っているでしょうか?
だからといって「芸術は不可能だ」、と悲観し無力感にうちひしがれたところで何も始まらないし、終わりもしないと思います。

この『演劇計画』という舞台芸術のプロジェクトでは、微力でそして限りなくゆっくりであるかもしれないけれど、「芸術を通して何が出来るか?」という問いに、意志を持って応答したいと考えています。
特に舞台芸術ということを考えたとき、〈いま・ここ〉(=舞台)で固有の体験(劇の時間・劇の言葉・劇の身体が立ち上がること)を経験できるかどうかが、現在改めて肝心な気がしています。

とはいえ、そもそも「劇」とはどのようなものでしょうか?

まず初めに、それ(=「劇」)を「現実を批評する意志」と言えるのではないかと仮定したところから今年の『演劇計画』を始め、最初の問いに応答していきたいと思います。



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